ネットフリックス
WBC2026で日本がベネゼエラに敗れました。日本が負ける事は、2023年のWBCに優勝していたシーンがあまりにも鮮烈であっただけに、個人的にも正直残念でありました。ただ、メディア出身者の自分としては、記憶に残る大会かもしれません。ひとつはネットフリックスが、WBCの放映権に約150億円を支払って独占契約をしたということ。もう一つは、WBC大会の放映権の高騰のみならず、野球というスポーツ競技が、グローバル経済に及び、その原動力は大谷翔平という存在にあるという事です。
世界全体でのスポーツ競技人口から言えば、2億5千万人以上というサッカーに対し、野球は約3千万人の競技人口というデータがあります。人口10億人以上の中国で人気の卓球や、人口世界2位のインドで人気のクリケットの方が意外にも多く、野球は日本やアメリカでは人気が高いものの、世界全体ではバスケットボールやバレーボールの球技競技にも満たない人口です。このため、近年MLBも大谷選手の登場で、盛り上がってきているようにも見えますが、WBCのイベント自体もエキシビジョン的な感が否めませんでした。
ネットフリックスは、私が米国赴任の1997年にDVDレンタル事業からスタートした会社で、DX(デジタルトランスフォーメーション)の代表的な成功企業のひとつです。本質的な成功要因は、UX重視の技術投資(レコメンド、マルチデバイス対応)と、データ活用による顧客理解と作品企画で、「単なる配信サービス」ではなく、世界最大級のエンターテインメント企業へと変貌してきました。韓国、スペイン、日本など多様なジャンルと地域作品の強化で各国の作品が世界的ヒットを生む構造を確立し、地域性とデータを掛け合わせ、世界同時ヒットを生み出す仕組みを構築したことが、今日の隆盛を支えています。
野球スポーツ競技に大谷選手が残した影響が計り知れない経済価値を与えているもう一つの功績は、こうしたネットフリックスの世界的エンターテインメント企業への成長戦略に貢献している事実ではないかと思います。

