ポストイット

ポストイットは、アメリカの3M社が製造した、簡単に貼って剥がせる便利なメモ用紙で、日本でも利用され知られています。調べてみると1980年に製品化され、全米で大ヒットし、翌年には日本でも販売され、今では150を超える国々で販売されているほどです。

この誕生秘話が面白いので紹介します。
1968年、3M社の化学者スペンサー・シルバーは「強力な接着剤」を開発する任務を受けていました。しかし、彼が作ったのは「よく付くが簡単に剥がれる」という、接着剤としては失敗作でした。この接着剤は「マイクロスフィア」と呼ばれる小さな球状粒子で構成されており、何度でも貼って剥がせる特性を持っていました。数年後、同じく3Mの研究者アート・フライが教会の聖歌隊で讃美歌集に挟んだしおりが何度も落ちることに悩んでいました。その時、「あの接着剤を使えば、落ちないしおりが作れるのでは?」とひらめきます。これがポストイット誕生の瞬間でした。 
しかし、当初は社内でも使い道が理解されず、製品化は難航します。3M社の「15%カルチャー」(勤務時間の15%を自由な研究に使える制度で、これも面白いですね)により、フライとシルバーは試作を続け、社内外でサンプル配布を重ねた結果、口コミで便利さが広まり、1980年に正式発売となったという話です。

日本の”100円ショップ”では、現在3Mのポストイットの類似製品(代替品)も多く見られますが、3Mのポストイットの成功要因は、再接着可能な感圧接着剤として画期的な技術基盤となったこの「マイクロスフィア」にあります。

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